自分の仕事は、自分でつくる

10年後の「自分」と「仕事」をつくる、行動力の磨き方

「頼ること」「甘えること」「できない自分を認めること」が、その“重い荷物”の背負い方なのかもしれない


「行き詰まるのは、重荷を背負っているからではないわ。背負い方がいけないだけなの」

 

これは、グラミー賞最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム賞も受賞された、レナ・ホーンというアメリカ人ジャズ歌手の言葉だそうです。正直、僕はこの方のことはまったく存じ上げないのですが、20代の頃の自分に「有名なジャズ歌手も言っていたんだけどさ…」と、この言葉を教えてあげたかったな、と。

 

「重荷」という単語を辞書で調べてみると、「能力を超えた大きな責任」と書いてあります。

 

僕は20代の頃、積極的に「重荷」を背負ってきました。
自分から背負うこともあれば、他人から背負わされることもあり…。もちろん、背負った荷物が重かったからこそ、精神力が鍛えられ、今も役立っているので、その経験ができてことを感謝しています。でも、行き詰まってしまったことも多々あり…。

 

そう、重い荷物の背負い方を、知らなかったのです。
そして、30代になってようやく、重い荷物の行き詰まらない背負い方を知りました。その背負い方とは、人に「頼ること」「甘えること」です。

 

あるとき、背負っていた“重いと思っていた荷物”を軽く感じることができたとき、自分がいろいろ経験して、実力がついたからだと思ったのですが、ある人から「そうではなくて、素直に頼ること、甘えることを覚えたからだと思うよ」とストレートに言われ、「本当にそのとおりだな」と素直に納得できたことを覚えています。それからは重い荷物を背負っても、行き詰まることは少なくなりました。

 

そして、さらに書くと、同じ時期に「できない自分を認める強さ」を持つことができたことも大きかったな、と。それもひとつの、上手な重荷の背負い方ではないかと思っています。

 

20代の若い世代と話していると、やっぱり僕と同じように、頼ること、甘えること、できない自分を認めることは簡単じゃないんだなぁ…と感じることが多い。いや、感覚的には、頼ってはダメ! 甘えちゃダメ! できない自分を認めちゃダメ! と、強迫観念にとらわれているようにさえ見えることもある。

 

今も、昔も、20代の頃は(それ以外の世代の人も、ですが…)突然重荷を背負わされることがある。そんなときに行き詰まってしまうのは、重荷の背負い方がよくないから。そう、重い荷物を背負ってしまったときでも、背負い方を知っていれば、行き詰まる可能性は少しは低くできるような気がします。「頼ること」「甘えること」「できない自分を認めること」が、その重荷を軽くはできなくても、行き詰まってしまうことを防いでくれるかもしれません。