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勝負において、奇をてらうような手に、「いい手」はない

「勝負において、奇をてらうような手に、いい手はない。いい手というのは、本当は地味な手である」

 

これは、将棋棋士で十五世名人である大山康晴さんの言葉です。勝ち続けてきた人の言葉には、重みと説得力があります。

 

将棋からいきなり、ビジネスの話になりますが…。

 

僕は普段、伝統工芸品や地方自治体のPRだけでなく、民間企業の宣伝、販促、PRのお仕事もさせていただいているのですが、競合他社が提案するプランはもちろん、お金を出すクライアントの担当者も、「奇をてらった戦略(手法)を好む」傾向があります。奇をてらわないまでも、“地味な手を避ける”傾向は、少なからずある。

 

特に、目新しい手法の成功事例が出てくると、それに便乗したり、「自分たちも…」と、類似の手法や戦略を練ろうとする。でも、結果は出ない…。
なぜなら、その裏にある「地味な手」が見えていないからです。そう、奇をてらった手法、戦略の影には、大山棋士が「いい手というのは、本当は地味な手である」というような、地味で効果的な一手を打っていたりするのです。

 

奇をてらうことが、必ずしも悪いわけではないと、僕は思っています。でも忘れてはいけないのは、奇をてらったとしても、結果を出すためには、勝負に勝つためには、“いい手”を打つ必要がある。そして、いい手というのは、本当は地味な手なのです。
あなたが次に打とうとしている一手は、“いい手”ですか?