自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

最初から「みんなでやろうよ!」と言っている人で、成功した人を知らない

大学の授業などで、たまにネタとして話したりするのですが、僕は専門学校の在学中に就職活動を一切せず、卒業後に“空白の半年”を過ごしたあと、ほんの少し面白いプロセスを経て、あるフリーペーパーの制作会社に入社しました。

 

その空白の半年を過ごしているとき、ある先生から「編集の基本を学びたいなら、いわゆる“エロ本”をつくっている会社に入るといいよ。あれもこれもと自分でやらないといけない環境だから、そこにはたくさんのノウハウが詰まっている」と、そう教えられました。裏付けを取ったわけではないのですが、たぶんそうなのだと思います。

 

「あれもこれもと、自分でやらないといけない環境」

 

僕は最近、情報発信やブランディング、メディア運用といったことについて、相談をされる機会が増えてきました。
前職では企業のブランドブックをカスタム出版していたこともありますし(インテリアの会社を出版社にしたという話は、今でも自分の“滑らないネタ”のひとつです)、自分でもニッポン手仕事図鑑を立ち上げたり、個人でもブログをやっているからです。

 

そのときに必ず話をするのは、仲間と一緒に…ではなく、まずはあれもこれもと、自分でやる環境をつくったほうがいいということ。ニッポン手仕事図鑑も、映像制作はビデオグラファーに任せましたが、メディアとしての活動については、まずはコツコツとひとりでやってみました。その経験がなかったら、正直言って今、すごく厳しい状況に置かれていたと思います。

 

そう、まずは自分でやってみる。そこから得られる“経験値”は、仲間と一緒にやった“経験値”とはまったくの別物だからです。仲間を増やしていくのは、それからでいい。僕はいつも、その順番を大事にしてやっていたりします。最初から「みんなでやろうよ!」と言っている人で、成功した人を知らないからです。