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“本物”の編集長の仕事 〜花森安治の仕事〜

ここ最近あまりに忙しく、「インプットの少なさ」に少し危機感を覚えていたので、リフレッシュがてら、久々に美術館という場所に足を運んでみました。

『花森安治の仕事
 デザインする手、編集長の眼』

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花森安治さんは「暮しの手帖」の初代編集長であり、連続テレビ小説『ととの姉ちゃん』の花山伊佐次のモデルにもなった人と言えば、わかりやすいでしょうか。
そんな花森さんの感性と思考に触れる企画展が開催していることを電車の中吊り広告で知り、「これは絶対に行きたい!」とメモしていたのですが、なかなか予定が調整できず…。でも、ちょうど刺激的なインプットをしたいタイミングだったので、ダルい体にムチを打って、世田谷美術館へ行ってきました。

 

で、どうだったかというと、本当に行ってよかった。
これが“本物”の編集長の視点か、と驚かされることが多々あったのですが、とにかく身近な、普段は誰も注目しない“日々の普通”に目を向けて、繊細な視点で見つめ、斬新な切り口で斬っていく。そこに凄みすら感じました。編集長という立場の人は、このくらい繊細かつ大胆な視点を持たないといけないんだな、と。

 

そして、何より驚かされたのは、デザインのセンス。これがもう、半端ない。
「えっ!? 戦後3年で、この誌面のデザインを? この書籍の装幀を? 信じられない…」と、何度心の中でつぶやいたか。編集者や物書きとしての手腕はもちろん、絵描きとして、デザイナーとして、写真家としての実力が、ここまでのものだったというのは、恥ずかしながら知りませんでした…。

 

同じ「編集長」という肩書きを持つ自分がいかに未熟かを痛感させられるとともに、とてもいい刺激をいただきました。
皆さんも「刺激的なインプットが足りないなぁ…」と感じているときは、同じ肩書きを持つプロフェッショナルな人の感性と思考に触れる時間を取ってみてください。美術館での企画展でなくても、ありとあらゆる業種の方が、イベントなどで講演をやっていたりしますから。探せばきっと見つかるはずです。