自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

ビジネス書のタイトルを眺めて、文章力を鍛える

企画書で大切なのは、短時間で人の心を惹きつけること。そのために必要なのは、力のある強い言葉。つまり、キャッチコピーです。

 

「力のある強い言葉」とは、単語が持つ意味やイメージ、インパクトのことではありません。ハッとさせられたり、ドキッとさせられるメッセージは、シンプルな言葉の組み合わせであることがほとんど。企画書はあくまでも内容ですが、どのように伝えるか、想いを届けるかがとても重要です。「企画は、ひと言。」「伝え方が9割」などの書籍がヒットしていますが、本当にそのタイトルどおりで、どんな言葉を選ぶかによって、その企画の運命は大きく変わります。

 

「でも、そんな言葉なんて考えられない…」

 

そんな人は、文章表現に関する本をたくさん読んでみたり、「文章力を高めるトレーニング」をいくつか試してみるのもひとつです。でももっと手軽に、効果を実感できる初歩的なトレーニングがあります。それがビジネス書のタイトルと、本の帯のコピーにたくさん触れること。

 

ビジネス書のタイトルや帯のコピーには、「人を惹きつける」ための智恵や経験がふんだんに詰まっています。本屋に行って、ビジネス書のタイトルを“毎日”眺めるだけで、表現力は自然と身につきます。毎日と書いたのは、日々タイトルを眺めることで、少し前に「オッ!」と思ったタイトルでも、しばらくすると「そうでもないかな…」と思えるようになってくるからです。その変化に気づくことで、文章の表現力や企画書の書き方が大きく変わってきます。

 

少し前にもこのブログで取り上げましたが、アートディレクターの水野学さんは、「センスというのは、知の集積にすぎない。どれだけたくさんのものに触れて知識を得たかによって、それが結局はセンスと呼ばれるようになるんです」とおっしゃっています。そう、視覚的なセンスだけでなく、文章も同じ。文章のセンスというのは、どれだけたくさんの文章に触れたか。違いは、それだけだと思うのです。