自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

印象に敏感な人になる

古本屋で同じ本が大量に並んでいるのを見たら、どのように感じるでしょうか?

 

「買って読んでみたものの、手元に置いておく価値がないと思った人が多い?」
私個人はそのように思ってしまいます…。読み返したい本はやっぱり、手元に置いておきたいものですから。どちらかというと、ネガティブな印象を受ける人が多いのではないでしょうか。

 

でも、古本屋は仕入れた以上、それを売り切らなければなりません。

 

たまたま立ち寄ったブックオフでは、そんな在庫を「スタッフセレクション ベストセラー」という大きなパネルを掲げた、特設スペースで販売していました。しかも、入口付近の一番いいスペースなので、大量在庫ではなく、これは人気の本だ! という雰囲気をうまく醸し出しつつ…。少し眺めていたのですが、サラリーマンや学生っぽい人が手に取って、レジまで持っていっていました。

 

では、通常の棚にその本が数冊並べてあったとして、その人たちは買ったか? もちろん、答えは誰にもわからないのですが、買っていないような気がします…。

 

そんな「もしも」の話はさておき、嘘をつかないことを大前提に、このように印象を変える工夫は大切です。大量在庫と感じさせるか、ベストセラーと感じさせるかで、商品の売れ行きはやっぱり変わります。個人的には「◯◯賞受賞」とか「◯◯万部販売」とか、そういうメッセージが使える本もあるのだから、もう少し「情報発信」をしてもいいのに…とは思いました。他にもすべての本を棚差しする(=背表紙を見せる展示)のでなく、アイキャッチとなる表紙を見せる展示も必要じゃないかな、とか思ってみたり…。

 

あの小山薫堂さんがよく使う言葉に、「勝手にテコ入れ」という言葉があります。日常の中のいまいちなものを見つけては、自分なら「もっとこうするのに!」と勝手に考えて、自分自身の企画のトレーニングをするというものです。私も日々、勝手にテコ入れを実践していたりします。

 

これからの時代はもっと、「売る工夫ができる人」が求められるはずです。商品やサービスはもちろんのこと、自分自身を売るということも含めて。売る工夫ができる人とは、印象に敏感な人です。「勝手にテコ入れ」はそのトレーニングとして、やっぱりオススメできます。

 

例えば、あなたの家の近所の「あまり印象がよくない」お店。「勝手にテコ入れ」してみると、なかなか面白い気づきがあるはずです。