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「ロングセラーが会社をダメにする」は、本当?

「ロングセラーが会社をダメにする」という本がありました。この本のタイトルを見たとき、「まさに、そのとおり!」と心の中でつぶやきました。私が以前仕事をしていた某インテリア系の小売業も、ロングセラーの存在が大きな弊害になっていたからです。新しい商品開発を進めていてもロングセラーに似せてしまったり、販売スタッフも売りやすいロングセラーばかりを売っていたり、お客様もロングセラーのイメージを強く持ちすぎてしまったり…。スピーディな変化が求められる今の時代、「ロングセラー依存症」になってしまったわけです。

 

だから、「ロングセラーが会社をダメにする」は、正しいと思っています。

ただ…。ここ最近、ロングセラーだったり、ビジネスの軸となっている部分を「ないがしろにしてしまっている」企業が多いかな、と。

例えば、マクドナルド。私が尊敬するメディアプランナーの指南役さんも、twitterでこのようにつぶやかれていました。「マックのチーズバーガーを200円台に戻すことは、要は店員のスタンダード商品への誇りを戻すということ。そうすれば、以前のように余裕が生まれ、自然とスマイル0円もアピールできるよーな」

 

スタンダードやロングセラーの存在は、非常に重要です。それらの商品やサービスの売上げが少し落ち込んでくると、すぐに別の路線に走ってしまう…。もちろん、そこでロングセラーに固執して、依存症から抜けだせずに苦戦する企業もありますが、ロングセラーをないがしろにするのも違います。さじ加減は、非常に難しい。

 

何が言いたいかというと、ロングセラーは固執しても、ないがしろにしても、会社はダメになるということ。ここからは個人的な意見ですが、ロングセラーにはたくさんの、本当にたくさんのヒントが詰まっています。苦戦している企業ほど、ロングセラー、スタンダードなサービスや商品を、徹底的に見直すべきです。社内でいいも悪いも、すべての意見を出し、世間の評価や意見も徹底的に聞く。過去、どんなターゲットに評価されて、売上げ以外にどんな恩恵をもたらしてくれたのかも、徹底的に調べる。

 

ロングセラーを改めて見つめ直し、そこから得られたヒントをもとに、次の新しい道を見出す。

そう、ロングセラーは会社をダメにします。固執しても、ないがしろにしても。