自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

「誰でもいい」は、「誰もいらない」と同じこと

昨日、東京ビッグサイトで開催された「移住・交流&地域おこしフェア」へ行ってきました。いつもお世話になっている自治体の方にご挨拶ができて、ずっとつながりたかった「ココロココ」や「ソトコト」といったメディアの方ともお話ができたので、とても有意義な時間を過ごせたのですが…。

 

ただ、残念なこともありまして…。

 

イベントには全国の地方自治体がブースを出展し、移住を考えている、あるいは地域おこし協力隊になってみたいという来場者に積極的に声をかけ、わが町の魅力を伝えていくわけですが、何が残念だったかというと…。

 

どのような人に移住してきてほしいかという具体的な人物像や経験、スキル等を明確に打ち出している自治体が、想像以上に少なかったことです。

 

改めて書くまでもなく、移住者の数を増やすことも大切ですが、それは一時的ではなく、定住しなければ意味がありません。
だからこそ、その土地その土地で、人口や経済力、文化や風土、もっと言うとムード(雰囲気)が違うわけですから、求める人物像やスキルは間違いなく変わるはず。それは企業の採用と同じです。

 

しかし、ほとんどの自治体は、「誰でもいいから、来てほしい」という感じに見えました(少なくともわたしには、そう見えました…)。

 

地方への移住も、企業の採用も、「誰でもいい」は「誰も“来なくて”いい」と言っているのと同じです。
人は誰でも必要とされたいもの。「あっ、自分が求められているかもしれない!」と感じてはじめて、心と体が動く。「誰でもいいから、あなたが来てよ!」と言われても、心は動きません。

 

自治体はもう少し、「あなたにきてほしい!」の「あなた」を明確にする必要があります。繰り返しになりますが、大切なのは、一時的に人口を増やすことではなく、定住する人(定住をしなくても、町を継続的に見続けてくれる関係人口)を増やすことですから。この町は誰でもいいんだなぁと感じてしまうような地域に、本気で移住しようとする人なんていないと思うのです。
自治体の皆さん、あなたの町の未来をつくる人は、どんな人ですか?