自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

30代後半は、伸び悩む自分との戦い。だから1度、「ロジック」と「経験」を捨てましょう

自分自身もそうなのですが、30代も後半に差し掛かると、若い頃のようには“急成長”できなくなり、伸び悩みを実感することも増えてきます。

 

私はそれが怖いので、日々新しいチャレンジに目を向けるようにしています。
今年の10月にお願いをされたPTA連合会での講演も、「今の自分に、教育について話せることなんてないよ…」と、正直かなり怖さもありますが、それ以上に自分自身の成長が停滞するほうが、怖い…。新しいチャレンジは成功しても失敗しても、確実に成長につながるので、引き受けることにしました。今の自分を突き動かしているのは、そのときに失敗する怖さではなく、成長できない怖さだったりします。

 

そう、30代の後半は、伸び悩む自分との戦いです。

 

よくこんなことを聞かれます。
「30代後半になると、感性が鈍る怖さはないですか?」と。

 

事実、周囲を見渡してみると、ただただ面白い企画が立てられなくなったり、ただただかっこいいデザインができなくなる人が増えてきます。
でも、本当にそれは、感性が鈍ってきたからでしょうか?

 

私は「違う」と考えています。
面白いアイデア、かっこいいデザインができなくなった多くの人は、「ロジック」と「経験」が、感性を“押さえつけている”からです。

 

「ロジカルに説明できないとダメだ…」
「裏付けがないと、担当者は納得しない…」
「やりすぎると、バカだと思われるんじゃないか?」
「ここで成果を出せないと、次の仕事はきっと…」

 

そう、こんなことをグルグルと考えすぎた結果、面白くもなく、かっこよくもない“無難な”アウトプットになる。そうなると当然、仕事を依頼してくれる人たちは「やっぱり若い感性がいいよね…」となるわけです。

 

私自身も日々、感性の広がりを「ロジック」と「経験」に邪魔をされている実感があります。「このコンペに勝つためには…」「決裁者がGOを出しやすくするためには…」と。たぶん、こんなことばかりを考えていると、遅かれ早かれ、若い人に自分の仕事は奪われていく…。

 

だから新しいチャレンジをすることと同様に、ロジカルと経験を捨てた提案をすることも日々意識しています。そう、「ロジックとか裏付けとか、そんなものはないですけど、これ、面白くないですか?」と言える提案を。

 

不思議なもので、ロジックや経験を捨てたつもりでも、そこには自分が積み上げたものがしっかりと残っていたりする。そんなアウトプットができたとき、「30代後半の感性も、なかなか捨てたもんじゃないね」と言ってもらえるのです。
伸び悩みを感じているときこそ、1度「ロジック」と「経験」を捨ててみましょう。


40代でグンと伸びる人 40代で伸び悩む人