自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

なぜ、「2年間は無収益でいい!」と言い続けてきたのか?

「2年間は、収益を上げなくていいんです!」
「2年間は、ファンを増やすことに専念したい!」

 

私と実際に会って、ニッポン手仕事図鑑の話をしたことがある人なら、私からこの発言を聞いたことがあると思います。でも、どうして「2年間は、収益を上げなくていい!」と言い続けてきたのか? その本音の部分を、少し語ってみたいと思います。

 

結論から言うと、ものすごくストレートな書き方をしますが、「集まってくる人を、選びたかったから」です。

 

どういうことか?
たとえば、「どこよりも低価格で、仕事を引き受けます!」と宣伝する企業には、安さを最重要視する人たちが周囲に集まってきます。でも、「決して安くはないですけど、クオリティに妥協しない仕事をします!」と言えば、価格よりも品質を重視する人たちが集まってくる。そう、当然のことです。その当然のことを忘れてしまい、嘆いている企業は少なくありませんが…。

 

ニッポン手仕事図鑑の2周年感謝イベント「えん会」には、日々身近で応援してくれる方々はもちろん、まだ会ったことはなくても、私たちの活動に共感し、応援してくれている人が集まってきてくれました。

 

ニッポン手仕事図鑑を立ち上げた当初から、「一気にガンガン稼いでいくよ!」と言い続けていたら、イベントに参加してくれた人たちの顔ぶれは大きく変わっていたはずです。売上げ最優先の人たちが集まったに違いありません。2年間収益は上げなくていい! と言い続けた結果、「そうだよね、まずは応援してくれるファンをつくることが大事だよね。じっくりと応援するね!」という人たちが残り、「売上げ最優先でしょ! 早く一緒に稼ごうよ!」という人たちが去っていったわけです。

 

もちろん私も、売上げは上げたい。

 

でも、売上げ最優先では今の時代、結果的に売上げは上げられないのです。きれいごとでも、上っ面でもなく、本気で世の中に役立ちたいと考えて、活動に共感してくれる人が増えていかないと、ニッポン手仕事図鑑は人や社会に必要とされるメディア、コミュニティにはなれない。当然、売上げも上がるはずもなく、生き残ってもいけない。これは間違いないことです。

 

そう、ニッポン手仕事図鑑が世の中に貢献して、多くの人が集まるメディア、コミュニティになり、自分も含め、仲間たちがしっかりと稼げるようにしたいからこそ、集まってくる人を“選んだ”のです。
それが、「2年間は、収益を上げなくていい!」と言い続けてきた本音です。

 

おかげさまで、今は素晴らしい人たちが集まってきてくれています。もちろん、これからが勝負。落ちるときは、一気に落ちてしまうくらいに、まだまだ不安定です。
でも、だからこそ、売上げ最優先ではなく、共感してもらえる活動を最優先していきたいと思っています。しっかりと売上げを上げていくためにも。