自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

ジャストヨット運送のように、あなたの中にも“専門店”を

「ジャストヨット運送」というブランド名を聞いたことがあるでしょうか。

 

丸玉運送という会社が、運送業界での生き残りをかけて立ち上げたブランドで、小型ヨット(ディンギー)に特化した輸送サービスを提供するブランドです。今では多くの顧客を持ち、依頼された仕事を自社だけでは回すことができず、同業者にも協力を要請するまでの規模になったそうです。従来の運送業だけではもしかしたら行き詰まってしまっていたかもしれないのに、自社に“専門店”を持つことで、たくさんの人に知ってもらえるようになった。当然、ヨット以外の業務を行う丸玉運送にも多大なる利益をもたらしたに違いありません。まさに理想的な展開です。

 

実はこの丸玉運送の戦略、私が映像の仕事をはじめる際、頭の片隅にありました。
たったふたりで、3年前にはじめた映像の仕事をはじめてみたものの、全国には映像制作会社がごまんとあります。普通に仕事を受注しようとしても、依頼が来るわけはない。だから私は、「語ることが苦手な人を撮ること」に特化することにしました。一緒に映像の仕事を立ち上げたビデオグラファーはブライダルカメラマンだったので、一般人の表情を引き出すのが、うまい。だから、私が“語ることが苦手な人たちの本音を引き出す”インタビュー力を身につければ、活路を見出だせると考えたのです。

 

結果は、正解でした。
ニッポン手仕事図鑑で職人の映像を撮り続けていたこともあり、人を撮ることの経験を積めたことも大きかったのですが、会社紹介映像の社員や、自治体映像の移住者など、口下手な一般人を撮る仕事が少しずつ増えてきたのです。実績ができてくれば、仕事はうまく流れ込んできますし、そのノウハウをビデオグラファーとも共有できて、仕事の幅も広がってくる。この流れがつくれたのも、専門店をつくろうと考えたからです。

 

運送という幅広い仕事の中に、ヨット輸送の専門店を立ち上げた丸玉運送のように、あなたも専門店が立ち上げられるかもしれない。「あなたの仕事×あなたの好きなこと=あなたが立ち上げる専門店」。あなたにもきっと、専門店が立ち上げられるはずです。