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差別化を狙った結果、“オンリーワン”ではなく、“アローン”になっていませんか?

ビジネス書作家として知られる木暮太一さんのポッドキャストを聞いていて、「さすが、作家さん。これは的を射た表現だな」と、思わず頷いたことがありました。

 

木暮さんは肩書きについてお話をされていたのですが、「差別化を図って、珍しい肩書きをつける人がいますが、気を付けないと“オンリーワン”ではなく、“アローン(孤立)になる可能性がある”」という趣旨のことをおっしゃっていたのです。

 

これ、本当に大切なことです。
肩書きだけでなく、自分の会社や自社の商品、サービスを説明する文章でも、とにかく差別化を! 目新しいものを! と考えた結果、受け手に「えっ、どういう意味?」「よくわからない…」と思われてしまう表現が、世の中には少なくありません。

 

考えた人は、自分の会社のことも、商品やサービスのことも、すでによく知っています。だから、目新しい表現を思いついたとき、「これだ! よし、完璧だ! 他社にはない表現だ!」と思う。
でも、あなたの会社やサービスをまったく知らない人から見たら、それが“ただの意味不明”になっていることもあるのです。そう、自社だけが盛り上がり、周囲はよくわからない、まさにアローン状態になっていることもある。木暮さんの表現を聞いて、改めて肝に銘じておかないと、これは怖いな…と思った次第です。

 

差別化、独自性を打ち出すことも大事で、情報過多のこの時代、市場で目立とうとすることも大事な戦略です。
ただ、それがオンリーワンと認識されるか、アローンになってしまうかは、よく見極めないといけません。たとえるなら、世の中の空気を読む力。これを見極める感性を磨くことは、これから先の時代、とても大切なことです。