自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

褒めることは大事ですが、その「褒める」が、別の誰かを傷つけることもある

今日はとても大切なことを書いてみたいと思います。

 

今、私と一緒に働いている仲間のひとりに、お母様の病気の看病をしながら、一生懸命日々の仕事をこなしているKくんがいます。

 

今のダメな自分を変えたい、人に喜んでもらえる仕事ができるディレクターになりたいと、おそらく一般的な会社員よりも多く仕事をしています。そのうえで、帰宅してからはお母様のために次の日の食事をつくったり、洗濯や掃除をしたりしています。もちろん、看病は家事だけではありません。自宅に帰ってからも、Kくんは忙しい。

 

そう、ものすごく頑張っている。体や気持ちは大丈夫か? と心配になるくらいに…。母親の看病をすることを立派だと表現することに若干の躊躇もありますが、私の目から見えるKくんは立派です。

 

さて、本題です。
そのKくんを、私が社内や外部の取引先の方の前で、褒めるとします。「うちの会社のKくんは、本当に立派で、頑張っている。そんな仲間を持てて、私は嬉しい」と、そんな感じで。

 

でも…。ここからが重要な話です。
それを聞いていた誰かが、“本当は看病したい(するべき)人がいるのに、いろいろな事情でできない…”という状況にある可能性があります。そうすると、いくら致し方ない事情(仕事や家庭の事情、距離的な事情等)があったとしても、看病ができないその人は、落ち込んだり、傷ついたりすることもある。

 

介護だけではなく、子育てや家事、仕事、勉強、ボランティアなど、世の中には褒める価値のある人がたくさんいます。
決して「人前で、誰かを褒めてはいけない」というわけではありません。むしろ、褒めたいときは、全力で褒めるべきです。ただ、誰かを褒めたその背景には、傷つく人がいるかもしれない。それを知っておくだけで、言葉選びやコミュニケーションは変わります。それが重要だという話でした。