自分の仕事は、自分でつくる

多くの仕事がなくなる10年後を生き抜くためのヒント

ホテルオークラから学ぶ「プロのひと手間」


ドキュメンタリー番組をよく観ます。
その中でも特に好きな番組のひとつが『ドキュメント72時間』。今週の放送では、2020年の東京オリンピックに向けて建て替えられるホテルオークラ本館の、閉館までの最後の3日間を追っていました。


思い出の場所がなくなるというのは、やはり悲しいものです。日本を代表するホテルとして、半世紀以上もさまざまな人を迎えてきただけあって、たくさんの人が大切な想いを胸に、本館にお別れを告げに来ていました。ドキュメント72時間は、やっぱり面白い。

 

さて、その放送の中でたった数十秒でしたが、印象に残ったシーンがありました。
ホテルオークラ本館のメインロビーにある椅子を、入社5ヶ月の女性従業員がひとつひとつ並べていくシーン。丸いテーブルを囲うように、5つの椅子が配置されているのですが、ただピシっと椅子を配置するのではなく、「梅の花がパッと咲いているように見えるか」を意識して、並べていくそうです。だから、机とひとつひとつの椅子の距離、椅子と椅子の距離は均等ではありません。 

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出典:relux(リラックス)ホテルオークラ東京

お客様を出迎えるロビーの椅子を、きれいに並べるのは当たり前です。それだけにとどまらず、見た人がどう感じるのか? をとことんこだわって考える。ただマニュアル的に整理整頓された空間では、迎える人の想い、温もりは伝わりません。ひと手間にこだわり、提供する人の感情を肌で感じてもらうことで、お客様は心癒され、またこの場所に帰ってきたいと思うわけです。

 

これはホテルだけでなく、自分の仕事でもそうだな、と。
何を感じてもらうか? を本気で考えて、それが伝わるかどうかがわからなくても、そのひと手間にこだわり続ける。この積み重ねこそがプロの仕事で、いつまでも多くの人に愛される人の仕事。言葉で伝えなくても、提供する人の想い、温もりを感じてもらう「ひと手間」を、これからもっと大切にしていきたいと思いました。

編集長をやっています。心震える職人さんの映像、たくさんあります!

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