自分の仕事は、自分でつくる

多くの仕事がなくなる10年後を生き抜くためのヒント

自分の教科書をつくる


9月23日、本を出版しました!

少し前に「自分の教科書を、10冊見つける」という記事を書き、たくさんの反響をいただきました。今までで一番、「この考え方は面白い!」と言っていただけた記事かもしれません。

 

なのに少し心苦しいのですが、この考え方、弱点があります…。
社会人経験や仕事の経験が浅い人は、自分の教科書だと思える本がなかなか見つけられないということです。私自身もまだ経験が浅かった頃、企画や文章に関する本をたくさん読みましたが、「今の自分の立場、レベルには合わない…」「そもそも、やっている仕事の規模が違う…」など、確かに学びはあるけど、今の仕事には活かせないという本がほとんどでした…。

 

経験が浅いときだから、「こんなときはどう考えたらいいんだろう?」「この壁はどう乗り切ったらいいんだろう?」と悩むことも少なくありません。だからこそ、困ったときに助け舟を出してくれる“教科書”がほしくなるものです。でも、自分にぴったりの教科書が見つからないわけです…。

 

だから、まだ経験が浅いとき、せっせと自分で教科書をつくりました。
A4の用紙に手描きで書き、それをファイルで綴じただけのもの。結果的に、どんな本よりも仕事の役に立つものに仕上がりました。この自分の教科書には、どれだけ助けられたことか…。

 

では、その教科書をどのようにつくったか?
試行錯誤しながら、書き足しては消してを繰り返してつくっていったのですが、最終的には大きくわけて、3つの項目になりました。

 

ひとつ目は、一番身近な先生だった師匠や先輩デザイナー、代理店のディレクター、クライアントの担当者などからいただいたアドバイスを、言われたときのシーンが思い出せるくらいに、“ありのままの言葉”に近い形で残す。これを何度も読み返して、自分自身に染み込ませていきました。「そんなアドバイス、言われなくてもわかっているよ!」と、自信満々に言えるくらいに。これだけでも十分、価値のある教科書になります。自分に染み込ませていく意味でも、手描きで書くことをオススメします。

 

ふたつ目は、これは最近よくビジネス書でも言われていたりしますが、「やらないこと」を決める。優先順位を決めろ! とはよく言われますが、無駄なことの順位を意識しろ! とはなかなか言われません。当たり前のようにやっていたことが、実は無駄だった(=何の成果も上げられていなかった)ことに気付けたとき、今自分がやるべき仕事がハッキリと見えてきます。
ちなみに「午前中には、外部との打ち合わせと雑用を入れない」は、当時の自分には効果的でした。問答無用で入ってしまうときもありましたが…。

 

最後は、相手に満足してもらえた(個人的にも満足感、達成感の高かった)仕事のプロセスを、印象的な出来事も含めて、しっかりと記録しておく。個人的には、小さな成功体験の「見える化」と呼んでいました。書き残す作業を通して復習することで、仕事のコツというか、「ああ、こうやればいいのか!」と発見があるだけでなく、読み返すことで、次の仕事にもいいイメージから入れますし、モチベーションも上がる。

 

自分の教科書は、つくった時点で大きな意味があり、何度も読んで、さらに価値あるものに変わります。でもその教科書は、少しずつ読む機会がなくなっていくわけです…。本棚で眠り、その存在すら忘れた頃、自分の仕事は大きく変わっているはずです。

 

編集長をやっています。

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