自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

自分の仕事を一気に奪っていく、競争相手は誰だ?

アマゾンが6月3日から『Amazon 本買取サービス』をはじめました。

 

自宅まで集荷に来てくれて(しかも無料!)、不要になった本を買い取ってくれるサービスです。本はたった1冊でもOK。査定後に買取が成立しなかった場合は、配送料無料で返送してくれるそうです。ちなみに、支払いは現金ではなく、Amazonギフト券だそうですが…。
これは古本ビジネスというより、アマゾンの顧客の囲い込み、市場への影響力を高めるための戦略だとは思いますが、どこまで利用者が増えるか、市場に評価されるかは見ものです。

 

さて、本題に入ります。
今日書きたかったのは、「自分の仕事を一気に奪っていく競争相手の存在について」です。
このアマゾンのサービスの登場によって、ブックオフをはじめとする古書店や、せどりをやっている人は食べていけなくなる…という声が聞こえてきたりします。通勤途中の駅にあるブックオフも、新しい雑誌や文具を販売したり、カフェを併設したりと、新たな戦略を打ちはじめています。
果たしてブックオフは、この先も生き残っていけるのか?

 

ここで重要になってくるのは、ブックオフがどこまで「この先を想像できるか?」です。

 

アマゾン以外にも、こんな技術やサービスが生まれたら、こんな競争相手が登場したら、自分たちの仕事は一気に奪われてしまうのではないか…。

 

競争相手をイメージする想像力は、これから先、とても大切なスキルになります。その想像力を働かせた上で、今どのような努力や準備ができるかを考えてみる。
何の準備もせずに、急に自分の仕事を奪っていく存在が現れたら、誰でもパニックになってしまいます。そうなってから手を打とうとしても、かなり厳しものがあります。ブックオフもこの状況をしっかりと想像できていたら、今はいくつもの選択肢があるはずです。反対にまったく想像できていなければ…。

 

大切なのは、「どんな存在が現れたら、自分の仕事は一気に奪われてしまうのか?」を、常にイメージしておくこと。たとえば、文章の翻訳で生計を立てている人。WEB上での翻訳サービスの精度が上がれば、その仕事の大半が奪われてしまうかもしれません。そうなったら、どうやって生き残っていくか? それを考えておくこと。すべての仕事に共通して言えることです。

 

突然、とんでもない競争相手が現れる時代です。そういった競争相手を想像して、次の一手を考えておくことが、これから先、自分の仕事を守っていくためは大切です。自分の仕事は、いつまでも自分の仕事ではないのです…。

 

以下は余談ですが、アマゾンの勢力が拡大しても、ブックオフが盛り返しても、専門性が高く、希少価値のある商品を揃え、客を唸らせる知識を持っている店主がいる神保町の古書店はきっと、生き残っていけるに違いありません。ここにも、自分の仕事を、自分で“守る”ためのヒントがあるな、と。