自分の仕事は、自分でつくる

多くの仕事がなくなる10年後を生き抜くためのヒント

人材不足を解消できないのは、「言葉のスキル」が足りないから


9月23日、本を出版しました!

こんな相談を受けました。
とある企業が大型の新規案件を獲得できたにもかかわらず、人が採用できずに正式受注ができない…と。大手や中小を問わず、今は本当、人材採用で悩んでいる企業が増えてきました。

 

その企業はBtoB向けのサービスを提供していて、本社が東京にあるのですが、北海道の地方都市にも支社があります。今回は東京のオフィスが手狭になったので、北海道の支社での雇用を考えているのですが、採用活動がまったくうまくいかない…。もちろん、東京と北海道の地方都市とでは、そもそも求職者の数が違います。ただ、職種に対するイメージが悪いわけでもなく、給与もその土地の相場よりも少し高い。「なのに、集まらない…。人がいないの? とさえ思う…」と、経営者の方は嘆いていました。

 

そこでいろいろと調べて、気がついたこと。
この理由がすべてではありませんが、求人広告の表現に少し問題があることがわかりました。

 

地道にヒアリングしてみると、東京では当たり前のように知られている仕事でも、「どういう仕事なのかがわからない…」という声があることがわかりました。他にも、東京の人ならそこまで高いスキルが必要がないとわかることでも、「難しそう…」「私で大丈夫なのか…」という声が多かったことも。地域に限った話ではありませんが、「基本的なパソコンスキル」と書いても、不安になってしまう人はいます。「スキルアップ」と書けば、敬遠してしまう人もいます。

 

つまり、この会社は「東京で」反響があった求人広告のキャッチコピーやフレーズを流用していたのですが、それが「地方では」敬遠されてしまっていたわけです。東京で反響があったとしても、住んでいる地域が違えば、受け取り方は極端に言うと、真逆になることもあります。だからこそ、相手の温度に「言葉」を合わせることはとても大切です。

 

少し前までは「インターネットも普及しているし、東京と地方でも情報格差なんてない」と思っていましたが、リアルに地方に住む若い人たちから「東京と地方の情報格差はかなり大きい」と聞いたりすると、情報格差がないとは言い切れないようになりました。「ただ知っているだけと、実際に見たことがあるのとでは、まったく違うんですよね。情報格差は感じますよ…」と言われたことも。

 

ちなみに、情報格差は東京が「上」で、地方が「下」というわけではありません。自然と共存する生き方、ものづくりへの知識や想い、地域コミュニケーション、土地の文化に対する理解度…東京で働いていて、地方に対して情報格差を感じることも多々あります。

 

日本は狭いようでも、意外に大きい。世界で10番目に人口が多い国ですから。
当然、温度差はあらゆるところで生まれてきます。ターゲットの温度差に合わせた言葉を選ぶスキル。
この先、何よりも求められる大切なスキルではないでしょうか。



編集長をやっています。