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中堅企業研究会に期待すること -「自分理念」のススメ -


今年5月、慶応大学の磯辺教授や株式会社タニタの谷田社長が中心となって、「中堅企業研究会」という組織を立ち上げました。年商10億~1千億円の企業を「中堅企業」と位置づけ、経営環境の調査や情報提供を目的とした組織です…という記事が、今日の日経新聞に掲載されていました。そんな研究会があるのを初めて知りました。

 

この研究会が調査し、発表したのは、強い中堅企業の共通点。

幅広い業種で実績がある中堅企業の経営者や社員にインタビューを行った結果、強い中堅企業は「明確な経営理念を継承している」「経営理念を社員が共有している」という共通点があったそうです。

 

当たり前と言えば、当たり前なのですが、それはさておき、これは中小企業や個人にも言えることだと思います。

「中小企業に理念なんて…」という経営者も中にはいますが、いやいや、中小企業だからこそ、むしろ必要なのです。これは断言できます。私の周囲の中小企業は、企業理念がしっかりしているところは業績が上がっていて、反対に企業理念が抽象的だったり、存在してなかったりしている企業は、軒並み経営状態が悪くなっています。

 

私が企業理念の相談に乗らせていただいている企業の経営者には、「企業理念は、社員の行動指針である」というお話をしています。困ったことがあったときに企業理念に立ち返ると、やるべき行動が見えてくる。だからこそ、社員は無駄に迷わず、ストレスもなく、やるべきことを間違えずに行動できる。つまり、経営者と社員が同じ方向を向けるのです。さらに言い換えると、経営者と社員のコミュニケーションツールでもあるので、経営者と社員の気持ちをつなぐ役割も果たしてくれます。そう考えると、企業理念が大切であるのは明確ですし、研究会が発表した「強い中堅企業の共通点」も当たり前なのです。

 

ただ、ここですごく難しいな…と思うのは、磯部教授が「経営理念の浸透には時間がかかる。国などの支援は成果を急ぐべきではない」とコメントされていたようですが、「何をもって、浸透したか?」と判断するか、です。これはすごく難しい。もし、経営者が浸透したかどうかを判断できる基準が明確になれば、こんなに素晴らしいことはありません。中堅企業研究会の今後の活動に期待です。もうその基準があるのかもしれませんが…。

 

さて、最後に本題です。

理念が大切なのは、中堅や中小企業だけではなく、個人にも言えることだと思っています。自分自身の「行動指針にもなる理念は何か?」。強い個人にも、しっかりした理念=ブレない軸があります。そういう人こそ共感され、人も仕事もチャンスも集まってくるのではないでしょうか。今年もあと2ヶ月と少し、来年に向けて、そんな「自分理念」を考えてみてもいいかもしれません。