自分の仕事は、自分でつくる

多くの仕事がなくなる10年後を生き抜くためのヒント

ある広告マンの話


9月23日、本を出版しました!

ある広告代理店の営業マンと、最近よく仕事をしています。年齢は50歳を超えています。

その方の部下たちは口を揃えて、こう言います。「数々の修羅場をくぐり抜けてきたから、ちょっとやそっとのことでは動じない」と。景気がいい時代も悪い時代も、会社の業績がいいときも悪いときも、とにかくさまざまな波を乗り越えてきたそうです。

 

だからこそ、一緒にクライアントのところへ行ったときの、その安心感は別格。それは制作サイドだけでなく、クライアントも同じに気持ちになる。これはスゴいことです。失敗することを想像させない空気を醸し出せる、とでもいいましょうか。

 

数々の修羅場を乗り越えてきた自負があるからこそ、「今回もやれないことはない」と自分を信じられるのだと思いますし、多少のトラブルも「ま、何とかなるでしょ」と、慌てたって状況は何も変わらないことも経験している。だから、冷静でいられる。

修羅場は自分を「信じる力」と「冷静さを維持できる力」を与えてくれるのだと思います。

 

自分自身のことを振り返ると、修羅場とは言えないまでも、多少は修羅場に近い経験もしています。売上げ数億円規模の会社で、1回のプロモーションで数千万円の広告費を託されたり、印刷のトラブルで数千万円の賠償金を支払う寸前まで行ったり、撮影した映像データが消えたとカメラマンに告白されたり…。そんな個人的には修羅場と言える出来事のおかげで、少しは「動じない」精神を身につけることができました。そこに安心感を覚えてくれる人も、少なからずいたりします。

 

広告マンの話に戻します。

その広告マンは、過去の話を武勇伝的に自慢したりはしません。でも、何かを質問すると、過去の経験を交えて話をしてくれます。意識をしてやっているのか、あるいは無意識なのかはわかりませんが、自分の積み上げてきた出来事をちゃんと整理できています。それがあるからこそ「自分を信じて」「冷静さを維持できる」。それが場の空気を変えてしまう存在感につながっているのだと思います。

 

修羅場というには大げさだったとしても、乗り越えてきたものは誰にもあります。それを整理してみる。すると、自分を信じる力と、冷静さを維持できる力が少し湧いてきたりするはず。修羅場は、明日のエネルギーになります。私もまだ30代ですが、修羅場はもっと経験しておきたいな、と。50代になったときの、凄みが違いますから。